2025年『AI屋大賞』

~プロが選んだ、今年いちばん愛された生成AIツールは?~

2025年12月31日

はじめに

大晦日。今年も多くのAIツールが登場しました。

世の中には様々な「AIアワード」がありますが、投資額の大きさやスペックの高さ、あるいは株価への影響力が注目されがちです。しかし、私たち現場の人間が感じていたのは、「ニュースで騒がれているものと、毎日使っているものは違う」という感覚でした。

そこで、今回『2025年 AI屋大賞』を企画しました。

🗳️ 選考について

本賞の選考にあたったのは、弊社とつながりのある生成AIを専業とする約50名の「AI屋」たちです。

  • AIコンサルタント
  • 企業研修・AI講師
  • 社内AI/DX担当者
  • エンジニア など

彼らが「自分自身が毎日手放せないもの」、そして「顧客や社内メンバーに提案して、最も『役に立った』と愛されたもの」という視点で、忖度なしのヒヤリング調査を行いました。


2025年 AI業界振り返り

ノミネート作品の前に、2025年がどのような年だったのか、現場の視点で振り返ります。

1月〜3月:

年始は「DeepSeek」が低コスト・高性能で登場し、インフラ計画に影響を与えました。一方で「GPT-4.5」は堅実なアップデートにとどまり、市場は冷静な反応を見せました。 そんな中、AIエージェント『Manus(マヌス)』が登場。自律的にタスクをこなす新しい操作感が注目を集めました。

4月〜6月:

『NotebookLM』が日本語音声(Audio Overview)に対応。資料を読むのではなく「聴く」というスタイルが、実務の現場でも広がり始めました。 Anthropicは「Claude 4」をリリース。安定した性能でエンジニア層からの支持を固めました。

7月〜9月:

待望の「GPT-5」がリリース。劇的な変化がないとして一部で議論を呼びましたが、やはり基礎能力の高さで業界の標準であり続けました。 一方、Googleの『Nano Banana(ナノバナナ)』による写真加工がSNSで流行するなど、エンタメ利用も進みました。

10月〜12月:

年末、Googleが『Gemini 3』をリリース。特に『Nano Banana Pro』は画像生成のクオリティが一段階上がり、画像に日本語の文字が正確に表現できるようになり、高い評価を得て1年を締めくくりました。


ノミネート:2025年の「現場の10選」

今年1年、実務と生活の双方でプロたちに選ばれたノミネート10作品です。(順不同)

  1. Manus (Manus AI)
  2. Claude 4 (Anthropic)
  3. Cursor (Anysphere)
  4. Gemini 3 & Nano Banana Pro (Google)
  5. Perplexity
  6. Suno AI
  7. ChatGPT (GPT-5) (OpenAI)
  8. Dify
  9. Genspark
  10. NotebookLM (Google)

この10作品の中から、プロ50名の投票で最も多くの支持を集めた「今年の1本」を発表します。

🏆 2025年 AI屋大賞


『NotebookLM』 (Google社)

【選定理由】

Manusのエージェント機能や、Gemini 3の性能も高く評価されましたが、「顧客や社内への浸透度が劇的に早かった」「情報のインプット方法を根本から変えた」という点で、NotebookLMが頭一つ抜け出しました。

💬 現場のプロたちの声

「経営層への報告が劇的に変わった」 (AI導入コンサルタント / 40代) 「これまで分厚いレポートを渡しても『後で読む』と言われて終わりでしたが、NotebookLMで音声化して渡した途端、『移動中のタクシーで聴いたよ、あれ分かりやすいね』と即レスが来るようになりました。クライアントの”読むコスト”をゼロにした功績は計り知れません」

「社内の”AIアレルギー”を溶かした」 (機械製造メーカー/社内AI推進担当 / 50代) 「新しいツールの導入にはいつも抵抗があるベテラン社員たちが、これだけは違いました。『老眼で資料を読むのが辛かったけど、これならラジオみたいで楽しいな』と、自ら使い始めてくれたんです。

「研修後の”復習率”が跳ね上がった」 (企業研修・AI講師 / 30代) 「研修でマニュアルを配っても、忙しい現場の方はなかなか読んでくれません。しかし『通勤中にこの音声を聴くだけでいいです』と伝えたところ、復習してくれる受講者が激増しました。”勉強”を”エンタメ”に変える、教育現場における発明です」


【総評】

仕事の資料を、ラジオ感覚で消化する。 特に忙しい経営者には、このラジオ形式というのは大変好評で、面談相手の情報を読み込ませ、移動中に”聞く”という手軽さが受け入れられているようです。この新しい体験は、忙しいビジネスパーソンや、文字を読むのが苦手な層など、あらゆる人の「時間」を救いました。 「難しいことを、誰よりも優しく、楽しく。」 その体験設計こそが、2025年のNo.1にふさわしいと判断されました。


おわりに

賢いことと、便利なことは別物であると感じた1年でした。
その意味で、データも学習されず、ハルシネーションも少ないNotebookLMは日本人との相性が良いのでしょう。
実際に顧客向けのデモの際、音声解説は、ほぼ全員と言って良いほど驚かれました。
Google社のサービスは、UI/UXが一般ユーザー向けの視点で考えつくされており、日常に溶け込むのが早いです。
2026年も、単なるスペック競争ではなく、私たちの時間の使い方や、働き方をより良くしてくれるツールの登場を期待しています。
人々の為に毎日頭を悩ませ便利なAIツールを開発している方々、弊社に協力してくださるAI人材の方々、そして生産性向上に正面から取り組まれるお客様。皆様のおかげで弊社は成り立っております。
来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

それでは皆様、よいお年を!

YENGIMON株式会社

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